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社会心理学演習V(授業科目番号:13311):概要

コンセプト
【授業科目】 社会心理学演習V
【副題】 プログラミング入門
Pascal によるプログラミング入門
何時、何処で
 2000年 後期(2単位) 水曜、7・8限(14:20-15:50)
 教室301番教室
コンテンツ
A.何をするか?
この授業ではパソコン上で動く Pascal を使ってプログラミングの基礎を学習する。受講者は事前にテキストに目を通しながら教官の指示にしたがってプログラミングの必要事項を1つ1つ学んでいく。自分である程度意味のあるプログラムを書けるようになることがこの授業の目標である。
B.なぜプログラミングを学ぶ必要があるか?
コンピュータ(パソコン)のハード、ソフトの性能が向上した。その結果、自分でプログラミングをする必要性は以前に比べて少なくなった。電子文具ないし家電製品としてパソコンを使いたいという人にとって、自分でプログラミングをすることは、多分ないだろう。統計の計算をする場合でも、現在はプログラミング・フリーな統計パッケージが普及している。
 にもかかわらず次の理由から、学問上はプログラミングは必要である。
 第1に、コンピュータ・シミュレーションを試みるのにプログラミングは不可欠だ。社会心理学を含めた社会諸科学でもコンピュータ・シミュレーションは確実に普及している。コンピュータ・シミュレーションに対しては専用の簡易な言語も存在する。しかし自由な形式でシミュレーションを実行するには汎用的なプログラミング言語でシミュレーション・モデルを記述できた方がよい。
 第2は、原則としてプログラミングが不必要なソフトでも、簡易な言語でプログラムを書いた方が処理が楽であることが多い。例えば多くの統計パッケージ(SAS、SPSS)には簡易な言語が備わっている。むろんその簡易な言語を使わなくても、インタラクティヴにソフトを利用することはできる。しかし統一された仕方で統計計算をしたい場合は(つまりほとんどの場合は)、簡易な言語でプログラムを書いた方が混乱が少ない。一度プログラミングの学習をしていれば、その簡易言語の利用も楽だろう。
 第3は不定形な処理をコンピュータにさせる課題に突き当たる可能性が高いことである。例えば(社会)心理学の分野では、実験の制御をコンピュータで行うことが多い。この場合、自分で自由にプログラムを書けることが絶対に必要だ。また、不定形なデータを(統計パッケージで処理するような)定形のデータに変換する作業にも、自由にプログラムが書けなければ対処できない。
C.なぜ Pascal か?
プログラミング言語に Pascal を選んだのは次の理由による。
(a) Pascal はプログラミング言語の中で最も標準的な仕様を持つ。人口知能関連の言語を除けば、将来性のある言語(例えばC)はほとんど Pascal を基準にしている。
(b) 教育用に最適と評価されている。つまり構造化プログラミング、変数の指定を常に明示すること、などを強制している。
(c) 特に心理学系で、Pascal を使う研究者人口が世界的に多い。

【スケジュール】 
 おおまかに次の日程にしたがって授業を進める。
A.ガイダンス    10月4日
B.プログラミングの基礎概念 10月11、18日
 (テキスト1(下記)にしたがって基礎概念を学ぶ。)
C.試しにプログラムを書いてみる。 10月25日〜11月15日
 (変数と定数の区別、四則演算、テキストとグラフィックの表示法)
D.配列、制御文、ファイルの利用  11月22日〜1月10日
E.手続きと関数を自作する。    1月17日、24日
ポリシー
 毎回、授業時間の2〜3倍の勉強が必要である。成績評価は出席点および最終課題の提出による。
教材
【テキスト】
1.伊藤華子 (1998) 『パソコンプログラミング入門以前』 毎日コニュニケーションズ
2.猪俣勝 (1998) 『Delphi 4 で始めよう Windows98 プログラミング』 ディー・アート
(授業開講時点で他により適当な本を見出せれば、テキストは変更する。)
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