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■東ティモールきっかけプロジェクトとは
2002年夏、私たちのゼミの担当教官である山田満教授主導のもと、東ティモールにおいてスタディ
ーツアーが開催されました。そのツアーには、埼玉大生及び、山田教授の前任校である和歌山大
の学生総勢13名が参加し、1週間、東ティモールに滞在し、独立直後の国内を巡りました。
そして2003年の初夏、そのスタディーツアー参加以後半年、自分たちだけでも何かできないか、
と考えていた4名が、ゼミ生に声をかけ、参加者を募り、この東ティモールきっかけプロジェクトを発足
しました。
4名の呼びかけに集まったゼミ生・院生は総勢16名!予想よりはるかに皆の関心・意欲は高く、
これには山田教授も登場せざるを得ません。結局、またまた山田教授主導1週間のスタディーツ
アーとすることになりました。
しかし、2003夏は、2002夏とは少し違います。16名もの人数に、16名分以上の意欲・やる気が
あるのです。「自分たちの手で何かしたい」という想いのもと、受身のスタディーツアーではなく、
能動的に動くスタディーツアーにするべく、きっかけプロジェクトは動き出したのです・・・・
■東ティモールってどんな国??
・2002年5月20日インドネシアより独立
・面積は岩手県とほぼ同じ
・人口82万人(2002年)
・失業率80%(7割〜8割が農業従事者)
・平均寿命約57歳
東ティモールから見た夕日
■活動内容
2003年8月20日から長期組6名が東ティモールに入り、幼児教育、NGO訪問、生活状況の
調査等を行った。
その後、8月28日より中期組2名、31日に短期組8名と合流し、国会見学、教育庁訪問、
NGO訪問、地方の村への訪問・子どもたちとの交流、国立東ティモール大学の学生との
討論会・交流会などを行った。
以下は参加者の報告書からの抜粋です。
去年(2002年)9月、たった1週間の滞在であったが、
日本での生活で東ティモールという国を忘れてはなら
ないと思った。消費大国で何不自由ない生活を送って
いる間も、彼らは電気のない、水のない生活を送って
いる。ただ生まれた場所が違うだけでこんなにも異なる
生活を送っていることに疑問を持った。― 今回(2003
年)の活動で私たちができたことは小さなことかもしれ
ないが、関わった100人以上の子どもたちに何かを与え
られたと信じたい。そして持続的なものになると願いたい。
騒乱でほとんど全てを失い、この国の人々の生活は貧しいと言える。けれど、そこに住む人々は驚く
ほど陽気で、とても楽しそうだ。日本に住む私たちよりずっと生き生きしている。森林の再生や国の発展
はこれから何十年という年月で取り組んでいかなくてはならないし、もし発展できたとしてもそれに伴う
人々の変化が必ずしも良い方向になるとは限らない。この国がどのように変わっていくのであれ、この
国の人たちが幸せであることを切に願う。そしてこの国のために自分にできることが、少しでも有れば
幸いだ。
(東ティモールの大学生との平和についての討論会にて)
なぜ私たちの生活に平和が必要なのかという質問され、
戸惑ってしまった自分は平和ボケしているのだろう。東ティ
モールの大学生は平和とは自由であることだと言った。
こういう当たり前のことに気づかないのだなと思った。この
ディスカッションで一番心に残った事は、東ティモールの学
生が、過去は忘れて今は未来を期待し再建していく、過去
は過去なのだと言っていたことだ。こういう考え方ができる
人たちがいると、地球の未来も明るいと思える。
この経験を経て私たちは現在、新たな活動を始めています。小・中・高校で授業を行うプロジェクトや、
東ティモールの人々に仕事つくりの支援をするプロジェクトなどが立ち上がっています。今後東ティモール
にずっと関わりたいと考えている人、自分の経験としてさらなる飛躍を考えている人様々ですが、このプロ
ジェクトが私たちの活動の原点なのです。