非学チモール授業風景
●教師冥利に尽きた!
 今回の旅の目的のひとつは、東ティモール大学で開催する「日本理解講座」を一コマ担当することでした。慣れない英語での講義であったために、授業が始まってからもドキドキ、ハラハラの連続・・・・。おおいに冷や汗をかきました。
 しかし東ティモール大学の学生たちの熱心さは、それこそ教師冥利に尽きる!といって良いものです。四言語(テトン語、ポルトガル語、英語、インドネシア語)が入り乱れる中で、教科書や教材にも恵まれない。情報通信が未整備なこともあって、海外からの情報はほとんど入ってこない。学生の多くは一年間仕事をして、そこで得た学費を手に半年だけ大学に戻ってくる。私のたどたどしい話にそばだてる耳、つたない資料を食い入るように見つめる眼も、そんな欠乏感、飢餓感が育んだものと思うと悲しくも残念ですが、しかし、充足した環境の中で知的好奇心を減退させているかのように見える日本の学生を思い浮かべて、必ずしも「足る」ことが「良」とばかりはいえない、と考えてもしまいました。
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