04/04/03更新
大久保ものがたりWEB 学芸員 のじりさん日記

◆構想はもっともっと前から
 お仕事の合間を少しお邪魔して、“のじりさん”にお話を伺いました。

取材班
 『大久保ものがたり』という企画展のタイトルはいつごろ生まれたんですか?
のじりさん
 ちょうど1年前くらいかな。大久保地区について、荒川とのかかわりで展示をしようかと考えていたんだ。実はその前に、浦和郷土文化会の大熊松男さんから、大久保地区の人たちの聴き取り調査テープを預かっていて、最近の工事の関係で、堤外の集落の移転も本格化してきたこともあって・・・
取材班
 随分早いんですね。ということは、展示の1年前から準備をされていたということですか?
のじりさん
 そうですね。企画展の展示構想や、資料調査など、展示の準備には予想以上の時間がかかるんですよ。

 長い長い準備期間。具体的にはどのようなことで時間がかかっているのか、“のじりさん”のお話から、開催1ヶ月前までの動きを、少しまとめてみました。
     
平成15年 初頭  企画展のテーマを大久保地区にしようかと考え始める
4月  展示タイトルを『大久保ものがたり−荒川との共存−』に決定
5月以降  企画展の展示構想や、資料調査を順次行う
平成16年 1月14日  大熊松男さんと大久保地区の調査を行い、写真撮影
1月20日  国土地理院(九段)、埼玉県立文書館で、資料借用のための調査
2月4日  朝霞市役所へチラシに使用するネガを借りに行く
 チラシ・ポスターを発注する
2月5日  県指定文化財所在場所の変更届を提出
2月9日  展示ケースレイアウト図面を作成
 市報『さいたま』4月号掲載の「展示のお知らせ」原稿作成
2月10日  チラシ・ポスターの校正(1回目)
2月13日  埼玉大学梶島研究室で「大久保プロジェクト」打ち合わせ
2月17日  チラシ・ポスターの校正(2回目)
2月18日  写真撮影(横浜市鶴見区・総持寺)
2月20日  仕様書づくり(取材当日)

 “のじりさん”には、このほかにも、小学校の体験学習の受け入れや、他館への資料の貸し出し、講座の講師や研修、会議など、展示以外の通常のお仕事がたくさんあるそうです。
 それらと同時進行で進められる企画展準備。一つの企画展がつくられていく経過を追うことで、博物館の学芸員さんのお仕事を、少し垣間見ることができます。


     

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