|
![]() |
![]()
![]() 別府 輝一
![]() 2.調査の結果 2−1.集計の結果
※ 記述式の回答については後述する。 2−2.単純集計の結果より考えられること 全体としては前回と同じ傾向が見られ、それを裏付ける結果となった。具体的に見ていくと、まず、設問1の秩父市に来た目的では、道の駅で行われたアンケートであるので当然のことながらドライブが最も多く、登山、札所巡り、温泉、といった目的で秩父市にきている観光客は少数であった。その他は24人ほど存在するが、そのほとんどはバイクによるツーリングであるので、ドライブと同じものとして考えて差し支えないと思われる。また、複数回答による回答はドライブと温泉の組み合わせが若干存在しただけで、二つ目の目的を書く人はほとんどいなかった。設問2の秩父市に来た回数では、4回以上が86人と多く、ついで初めて、2回、3回が多かった。予想ではリピーターはあまり多くないと考えていたので、意外な結果であった。設問3のグループ構成の質問では、家族が最も多く、友人、1人がそれぞれ、42人、14人であった。設問4の年齢については、アンケートの性質上、車を運転することのできる年齢層にどうしても偏ってしまうので、0〜19才、70才以上は少なかった。今回は前回とは異なり休日に実施したため、30代や40代の人も多くなった。設問5の乗っている車種については、自動車販売台数の国内シェアに沿うような攻勢になった。乗っている車種による違いは今回のアンケートではどの項目についても見られなかった。ただし、バイクに乗っている人に関しては、車で来た人よりも乗り物に乗ることそれ自体に重点が置かれている印象を受けた。設問6では、住所を郵便番号7桁で聞いた。結果に関しては図3の通りである。図3を見ると、来訪者のほとんどは関東平野の 人であることがわかる。 ![]() 埼玉県を中心に群馬県の南部、東京都、神奈川県、千葉県と概ね秩父市から40km〜80kmの範囲から来ている。山梨県や長野県からはあまり来ていない。この傾向は道の駅大滝温泉、ちちぶ共に同じである。住所は郵便番号7桁まで書くように設問に記述したが、自分の郵便番号を7桁覚えていない人が少なからず存在した。 設問7の秩父に来るときに用いたルートでは140号の長瀞方面が70人、ついで飯能方面が39人、雁坂トンネル方面が17人であった。事前の予想では道の駅大滝村においては雁坂トンネルを通過する人が多く、道の駅ちちぶにおいては長瀞を通過する人が多いのではないかと予想されたが、実際にははっきりとそういった傾向はあらわれなかった。中津川林道を利用しての長野県からの観光客と299号の志賀坂峠を通過しての群馬県からの観光客は、今回の調査では全くいなかった。設問8の寄ってきた場所については、長瀞を経由してくる人が多かった。設問9の秩父市内で使用した金額については、0〜1000円が48人、1000〜5000円が54人と多く、5000円〜1万円が14人、1万円〜5万円が16人であった。今回は前回とは異なり土休であったにも関わらず、平均消費金額では前回よりも少ないという結果になった。秩父市の観光客総数に占める日帰り客の割合が高いことが消費金額の少なさに関係していると考えられる。また、午前中に実施したアンケートについては、「これから使う予定はある」という人が多く、どうしても金額的に低額になってしまうという側面がある。設問10の滞在時間については、1時間未満が32人、1時間以上〜2時間未満が28人、2時間以上〜3時間未満が24人、3時間以上〜8時間未満が24人、宿泊する人が4人であった。前回のアンケートよりも平均滞在時間は長くなった。しかし、どのようなことに時間を費やすのか聞き取りしたところ、「特にどこにも寄らずブラブラと」という人や「道の駅でお昼寝」というような内容の人が多かった。設問11の今後の予定では、圧倒的に山梨県が多く、特に石和温泉を目的地にする人が多かった。他には三峰神社を目的地にする人も少し存在した。 2−3.クロス集計の結果より考えられること 今回のアンケート調査ではサンプルが43人と少なく、クロス集計をしても統計的に有意であるとは言えず、あまり好ましくはないのだが、大まかにどのような傾向があったかについて相関があるかもしれないと思われる指標に限定して報告する。 滞在時間と消費金額については以下の図4のようにグラフに表される。 道の駅大滝温泉においても道の駅秩父においても、同様な傾向が見られ、滞在時間が長ければ長いほど消費金額も増える傾向があるようである。また、消費金額については、遠方から来ている観光客の方が、秩父市内において費やす金額が多い傾向がありそうである。しかし、こちらは5万円以上のサンプル数が2と少ないためはっきりとは言えない。 2−4.アンケートを通して判明したこと 今回のアンケート調査は対面式を用いたため、簡単な聞き取り調査のような形で解答者といくらか話す機会があった。その際に判明したこととして、観光客の流れがある。これは設問7のどのようなルートを用いて秩父市に来ているのかということと設問8、設問11と関連する。一般的にはどうやらほとんどの観光客は長瀞方面や飯能方面から秩父市に入り、秩父市内で1、2つの観光施設、もしくは長瀞に寄る、もしくは寄らずに雁坂トンネルを抜けて、山梨県の観光地を目的地とし、そのあと家に帰るというコースを通るようである。それゆえ、秩父市において宿泊することもなく、秩父でお金を消費するわけでもない。巻末の図を見る限りでは、山梨県からの逆の流れもあっても良さそうなものだが、アンケートを実施した日にはそういった傾向は見られなかった。道の駅大滝温泉において、アンケートを行った際にも、山梨県へ向かう車は秩父市に向かう車に比べて多かった。今回は行えなかったが140号線において通過車両のナンバー分析を上下線について行えば、おそらく上記のような結果が出てくるのではないかと思われる。 また、大滝温泉の利用客について、地元の人よりも遠方の人の方が多くを占めているということがわかった。 |
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
Copyright(c)2005 Chichibu-PROJECT in SAITAMA
UNIV. all right reserved |