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調査報告
第二章
秩父の観光 〜インタビュー調査を通してわかったこと〜


迫本紀美子
1.はじめに
  2.調査の結果
  3.考察
  4.おわりに



1、はじめに


1―1.調査の目的

 埼玉県秩父市は、東京から電車で1時間半という手軽な観光地として訪れる人も多い。特に、羊山公園の芝桜や12月に行われる秩父夜祭には、全国から多くの観光客が集まる。他にも、札所34ヶ所観音めぐりや秩父ミューズパークなど、秩父ならではの観光資源が多く存在する。また、交通網の整備により観光客等の利便を図るとともに、新たな観光施設も整備されている。さらに、秩父は豊かな自然や資源に恵まれ、農産加工物、織物、菓子、民芸品など、さまざまな特産品や土産品も販売されている。
このように、秩父市は観光開発に力を注いでいる。そこで、観光地としての秩父市が、長期的で、持続可能な観光を考えるにあたり、現状を把握するとともに、どのような潜在的な問題が存在するのかを調査していきたい。そして、秩父の調査を通じて、秩父地域の特性を理解するとともに、観光が秩父の地域振興に果たしている役割を考えてみたい。

1―2.調査の概要


(1)目的
  観光に携わる行政側の職員と、観光の現場で働いている職員へのインタビューを実施する。そして、今後の持続可能な秩父観光を考えていく上で、「秩父市にとって観光とは何か」、「観光が秩父に与える影響」といった視点から、秩父市の観光の潜在的な問題点を明らかにしたい。

(2)調査期間
平成17年9月12日〜9月15日までの間、表Tに提示したとおりに実施された。

表T
  インフォーマントの職種 行政・民間 性 別 実施月日 インタビュー場所
        (月/日)  
1 市役所観光課職員(2名) 行政 9月12日 市役所
2 民宿の従業員 民間 9月14日 民宿
3 市役所観光課職員 行政 9月14日 市役所
4 道の駅ちちぶ・販売員(2名) 行政 9月14日 道の駅ちちぶ
5 秩父地域地場産業振興センター 行政 9月14日 秩父地域地場産業振興センター
  物産振興課職員        
6 秩父地域地場産業振興センター 行政 9月14日 秩父地域地場産業振興センター
  物産振興課職員        
7 秩父地域地場産業振興センター 行政 9月14日 秩父地域地場産業振興センター
  販売員        
8 西武秩父駅仲見世通り商店街 民間 9月14日 西武秩父駅仲見世通り商店街
  味噌屋販売員       味噌屋
9 西武秩父駅仲見世通り商店街 民間 9月14日 西武秩父駅仲見世通り商店街
  駄菓子屋販売員       駄菓子屋
10 西武秩父駅仲見世通り商店街 民間 9月14日 西武秩父駅仲見世通り商店街
  そば屋店員       そば屋
11 西武秩父駅職員 民間 9月15日 西武秩父駅
12 西武秩父駅仲見世通り商店街 民間 9月15日 西武秩父駅仲見世通り商店街
  織物屋販売員       織物屋
計12回   14名 男性8名 インタビュー総日数3日  
      女性6名    



(3)データの収集方法

1)インタビュー調査
 秩父市の観光に携わるスタッフへの調査は、あらかじめ本論作成にそった質問項目を用意してインタビュー調査に臨んだ。行政職員などは、あらかじめアポイントメントを取り実施したものや、職員の紹介により実施したインタビューがほとんどである。販売店職員と駅員へのインタビューは、すべてインフォーマントの職場へ訪問し、その場で協力を依頼し実施したものである。

2)インタビュー質問項目
(1)秩父市にとって観光資源とは何か
(2)観光が秩父に与える影響とは何か
(3)観光客はどこから来て、何を購入し、いくら使ったのか
(4)観光客の客層について
(5)各商品の売り上げについて
(6)観光客の購買意欲を促進するための方策・工夫
(7)特産品の商品化、流通について
(8)どのような所で特産品が売られているのか
(9)積極的に売り出したいと考えている特産品について
(10)ターゲットとしている観光客について
(11)秩父の付加価値とは何か
(12)積極的に売り出したいと考えている特産品について
(13)秩父ならではの観光地としての魅力とは何か
(14)行政・民間の観光戦略について




 










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